
かつて8000ドル(85万円)で売られていた、マイニング装置メーカーAntminerの代表的なマイニングマシンS9がamazon.co.jpで大特価販売中だ。
気になる価格はなんと19,800円。大出血サービス価格である。
このマシンはたったの2万円で、現在のハイエンドGPUのおよそ5000倍のハッシュパワーを叩き出すことができる。
そして、マイニングマシンはその高価さから、損益分岐までの期間が重要視されている。元を取れなければいくらマシンを稼働させてもマイナスなのである。
じゃあこれなら安いし簡単に元が取れるんじゃね?と思うかもしれないが、そう甘くもない。
マイニングマシンの発展は日進月歩の軍拡競争であり、マイナーたちが新たなマシンへ乗り換えるたび、ビットコインのハッシュレートは上がり、難易度も上昇する。そうなると、旧世代のマシンでは稼ぐことが難しくなってくる。
このようにマイニング業界はマシンの陳腐化が恐ろしく早い業界であり、この旧型のS9の性能ではもはや半減期を迎えたビットコインを死に物狂いでかき集めている最新鋭のマシンを使うマイナーたちに太刀打ちすることはできない。
3年前、ビットコインのハッシュレートが今よりも遥かに低かったころ、S9を使えば毎月数万円は利益が出ていたものである。しかし、今となっては、そのけたたましい騒音と目を覆いたくなるような電気代の対価は無いに等しい。
既にオークションサイトなどでも1万円台で中古が投げ売りされている現状のあるこのS9だが、このような投げ売りは、採算度外視でいいから世界で最も使用されてきたこのマイニングマシンを所有してみたいというマニアな方々にとっては福音かもしれない。一度試してみては如何だろうか(なお管理人は既に手放しているw)。